
当店が扱う飛騨や府中などの国産メーカーのソファはウッドフレームのモノが多いです。この記事では家具専門店の視点から、ウッドフレームソファのメリット・デメリット、木材の種類による印象の違い、そしておすすめの国産モデルをご紹介します。
ウッドフレームソファのメリット
木のぬくもりを感じられる「ウッドフレームソファ」。近年はナチュラルや北欧テイストの人気とともに注目度が高まっています。無垢材のフレームは見た目にも美しく、経年変化を楽しめる点も魅力です。一方で、張り込みソファとは違う使い勝手のため、購入前に知っておくべき注意点もあります。まずはメリットについて。
木の温かみと経年変化を楽しめる
無垢材のフレームは、手で触れたときに感じる木のぬくもりや質感が魅力です。プラスチックや金属のフレームにはない「自然素材ならではの心地よさ」があり、リビング全体に落ち着いた雰囲気を与えてくれます。木の種類や塗装にも影響しますが、明るくナチュラルなテイストにはぴったりです。

さらに、木は時間とともに色味や艶が変化していくため、数年後には新品とは違った深みのある表情を見せてくれます。家具を「育てる」感覚で長く楽しめるのも、ウッドフレームソファならではの大きな魅力です。
軽やかで圧迫感が少ない
フレーム部分が木材で構成されているため、背面や側面に抜け感があり、見た目が軽やかです。特に背面まで板やクッションで覆われた大型ソファと比べると、部屋全体を広くすっきりと見せる効果があります。マンションや狭めのリビングでも圧迫感を感じにくく、インテリアに取り入れやすいのが特徴です。また、木のフレームがデザインのアクセントになり、空間を引き締める役割も果たしてくれます。
クッション交換・カバー替えで長く使える
ウッドフレームソファは「フレーム」と「クッション」が分かれた構造のため、クッションがヘタってきても交換できる点がメリットです。座り心地を長期間維持できるだけでなく、カバーリング仕様であれば張地を洗濯したり、新しい布地やレザーに替えたりと模様替え感覚で楽しむことも可能です。

張り込みタイプのソファだと、座面が傷んだときに張り替え費用が高くつきますが、ウッドフレームなら部分交換で済むため、トータルコストを抑えながら長く愛用できます。国産メーカーの多くは補修や交換にも対応しているため、アフターメンテナンスの面でも安心です。
ウッドフレームソファのデメリット
ウッドフレームのソファを検討している方は以下のようなデメリットを理解したうえでご検討ください。
横になる用途には不向き
ウッドフレームソファはアーム部分が木でできているため、肘掛けにクッション性がありません。そのため、ちょっと横になって昼寝をしたり、ごろごろくつろいだりしたい方にとっては使い勝手が悪く感じることがあります。アームまで厚いクッションで覆われたソファなら枕代わりになりますが、木肘タイプだとタオルやクッションを追加で置くなどの工夫が必要です。特に「ソファで横になる習慣がある方」には注意してほしいポイントです。

ペットとの相性に注意が必要
木のフレーム部分は、犬や猫が噛んだり爪を立てたりすると傷がつきやすく、修復も簡単ではありません。表面が削れたり、塗装が剥げたりすると美観が損なわれることもあります。また、独立したクッションは軽いため、ペットが飛び乗って落としたり、毛や汚れが付きやすかったりと、日常的に手間がかかるケースもあります。ペットと一緒に暮らしている方は、傷や汚れに強い張地を選んだり、洗えるカバーを用意したりといった対策を検討すると安心です。
合わないテイストもある
ウッドフレームソファはナチュラル・北欧・和モダンなどのインテリアスタイルと非常に相性が良い一方で、どんな部屋にも万能というわけではありません。例えば、大理石や鏡面家具を使ったホテルライクな高級インテリア、曲線的で装飾の多いクラシックな洋風インテリア、白・黒・グレーのみで構成された無機質なミニマル空間などでは、木の温かみが逆に浮いてしまうことがあります。購入前に部屋のテイストとの相性をイメージしておくことが失敗を防ぐコツです。
木部の種類・色味による印象の違い
ソファのデザインを決める大きな要素のひとつが「木部の種類と色味」です。同じ形のソファでも、フレームに使う木材や塗装色が違うだけで、部屋の雰囲気は大きく変わります。床や建具との相性もあるため、選び方を知っておくと失敗が少なくなります。
ウォールナット/ダークブラウン系の塗装
深みのある濃いブラウンが特徴で、高級感と落ち着きを演出してくれる木材です。モダンやシックな空間と相性が良く、革張りソファとの組み合わせも映えます。重厚感のあるインテリアが好みの方や、都会的でスタイリッシュな雰囲気を目指したい方におすすめです。
張り布を革張りにするとさらに高級感や重厚感が増して見えます。

オーク/ナチュラル系の色味
明るくはっきりとした木目が特徴で、ナチュラルな印象を与える木材です。北欧テイストやシンプルモダンな部屋とよく馴染み、リビングを明るく開放的に見せてくれます。耐久性にも優れており、国産家具メーカーが多く採用している定番の樹種です。

ブナ/ナチュラル系の色味
きめ細かくやさしい木目で、全体的に柔らかい印象を与えます。少し赤みがかった明るい色合いは、女性的で優しい雰囲気のインテリアにぴったり。ややカジュアルな空間や、北欧テイストの明るい部屋にもよく合います。白っぽい塗装にすることで北欧っぽいテイストにもなります。

チェリー
経年変化が大きく、時間の経過とともに赤みが増していくのが特徴です。新品の頃はやや淡い色合いですが、数年経つと濃く深みのある色に変化し、味わいを楽しむことができます。暮らしの時間とともに風合いが育つため、「家具を長く愛用したい」という方に好まれる樹種です。

家具屋おすすめ!ウッドフレームソファ
飛騨産業 森のことば

おすすめポイント
- 自然な風合いの節入り材を使用
- くつろぎ感のある低めの座面
- 無垢材をたっぷり使ったバックスタイル


商品の概要
- サイズ:1P(W88) / コンパクト2P(W147.5) / 2P(W169) / 3P(W194) / カウチ(W80)
- 樹種:ホワイトオーク(節入り) / ウォルナット(節入り)
- 価格帯:約20~58万円
飛騨産業でも特に人気の森のことばシリーズ。節入りの自然な風合いとゆったりくつろげるデザインで、お部屋に置いても圧倒的な存在感発揮してくれます。木が好きな人には間違いなくおすすめできるソファです。
ナガノインテリア LC034

おすすめポイント
- フェザー入りの贅沢な座り心地
- 豊富なサイズ展開
- 奥行があり寝転がっても使いやすい


商品の概要
- サイズ:1P(W70) / 1Pワイド(W102) / 2Pショート(W122) / 2P(W142) / 2.5P(W162) / 3P(W182) / 4P(W202) / カウチ(W70/80/90/100/110/120)
- 樹種:レッドオーク / ウォールナット / ホワイトオーク / ブラックチェリー / ハードメープル
- 価格帯:約13~54万円
モダンテイストで人気のLC034。デザインはもちろん、座り心地の良さで幅広い世代から支持を集めています。フェザー入りのクッションは長時間座っても疲れにくく、寝転がっても快適に使えます。
浜本工芸 No.3900リビングチェア

おすすめポイント
- お部屋に置きやすい軽やかなデザイン
- 国産の中でもお求めやすいお値段
- 安心のカバーリング仕様


商品の概要
- サイズ:1P(W75) / 2Pコンパクト(W117) / 2P(W133) / 3P(W167) / 3Pワイド(W191)
- 樹種:オーク
- 価格帯:約12~24万円
軽やかでナチュラルなデザインのNo.3900リビングソファ。奥行き浅めで立ち座りしやすく、姿勢が安定しやすいと好評です。圧迫感が出にくいちょうどいい高さでお部屋にも置きやすく、空間にすっとなじみます。3Pでも20万円台と、お求めやすい国産ソファをお探しの方にもおすすめです。
飛騨産業 静穏

おすすめポイント
- 間切りにも使える美しい背面
- こだわりの贅沢な座り心地
- お部屋に合わせて組み合わせて使える


商品の概要
- サイズ:ソファ(W110/154) / カウチ(W183/205)
- 樹種:ホワイトオーク / ビーチ / ウォルナット
- 価格帯:約26~93万円
コーナータイプで人気の静穏。高さと奥行を抑え、圧迫感を与えないサイズ感でありながら、贅沢な座り心地でゆったりくつろげます。無垢材の美しさが存分に楽しめる背面もこのソファの魅力です。ぜひお部屋の間切りとして使ってほしいです。
最後に
ウッドフレームソファは、木の美しさとクッション交換による長寿命が魅力。一方で、横になる用途やペットとの相性には注意が必要です。木部の種類や色味によって印象も大きく変わるため、部屋のテイストに合ったものを選ぶことが大切です。
国産家具メーカーならアフターサポートも充実しており、安心して長く使い続けられる一脚が見つかります。ぜひ、自分の暮らしに合うソファ選びの参考にしてください。またウッドフレームと言っても各メーカーやシリーズごとに座り心地が大きく違います。是非、実際にシュールームや店舗で試しすわりをしてみてください。