【お知らせ】国産家具 春の大SALE~4月20日まで

新築で家具の予算を削ってしまう、その前に考えてほしいこと

家具キノクニヤ店長
家具キノクニヤ店長

新築のタイミングで家具の予算を削ってしまった——あとからそう後悔されるお客様のご相談を、これまで何度も受けてきました。家具屋の都合ではなく、純粋にお金の使い方として、一度立ち止まって考えてほしいことをお伝えします。

新築の打ち合わせが進むにつれ、気づけば当初の予算を大幅に超えていた——そんな経験をされた方は少なくない。あれもこれもこだわっていたら、気づけばプラス300万円。どこかを削らなければならない。

そのとき、最後に手がつくのが家具の予算だ。「家具は後でなんとかなる」「安いものでも一応使える」——そう思って、家具予算を当初の半分以下に圧縮する。この判断、実は後悔につながりやすいパターンの一つだ。

これは家具屋だから家具にお金を使ってほしいという話ではない。純粋に「同じお金をどこに使うか」という話として読んでほしいと思います。

▶ 新築の空っぽのリビング・ダイニング。フローリングと白壁が広がり「これから家具を選ぶ」余白感のある写真 ◀

家で「削れる場所」は意外と限られている

まず、新築の家でコストダウンできる場所を整理しておきたい。よく言われるのはこのあたりだ。

建物の形状をシンプルにする:凹凸を減らして施工費を抑える。50〜100万円程度の削減が見込める。

窓の数・サイズを減らす:不要な窓を減らすことで10〜30万円程度。ただし採光・換気に直結するため削りすぎ注意。

設備のグレードを標準に戻す:キッチンや浴室のオプションを落とす。50〜100万円程度。

バルコニーや外構を縮小する:20〜50万円程度。住み始めてから追加できる部分でもある。

合計しても、現実的には200〜300万円が上限だ。しかも削りすぎると生活の快適性に直結する。耐震性・断熱性はどんなに予算が苦しくても削ってはいけない聖域で、家の性能に関わる部分に手をつけると後々の光熱費や安全性に響く。

一方で家具の予算はどうか。安い家具で一式揃えようとすれば60万円前後でも可能だ。「家具は安いものがある分、削りやすい」というのは事実だ。でも、ここに大きな落とし穴がある。

同じ100万円でも、使う場所によって「買える質」が全然違う

家の予算に100万円を追加したとき、何が変わるか。設備が少し良くなる、窓が1〜2個増える、形状に少し余裕が出る——正直、慣れてしまえば気づかないレベルの変化かもしれない。3,000〜5,000万円規模の住宅において、100万円の差は全体の2〜3%に過ぎない。

では、家具の予算に100万円を追加したとき何が変わるか。話がまったく違ってくる。

予算揃えられるもの品質感
60万円量販店・通販で一式(ニトリ・IKEA等)合板・プリント材中心。数年で劣化が始まることも
120万円ミドルグレード。ダイニングやソファに部分的なこだわりが可能毎日の使い心地に差が出るゾーン
200万円〜飛騨産業・ナガノインテリアで主要家具を揃えられる無垢材・職人の手仕事。満足度が別次元になる

60万から200万への140万円の差で、「量販店クラス」から「国産一流メーカークラス」に届く。家で同じ140万円を追加するよりも大きな変化が得られるのではないだろうか。

品目別の価格目安

具体的にどのくらいの差があるか、品目別に整理した。収納については造り付けか既製品かで大きく変わるため、既製品の目安のみ記載している。

品目安価(量販店)ミドル国産高級
ダイニングテーブル+チェア4脚8〜15万円20〜40万円50〜100万円
ソファ(3人掛け)6〜12万円15〜25万円35〜70万円
リビング収納・テレビボード3〜8万円8〜20万円20〜40万円 ※造り付けは別途
キッチン収納・食器棚5〜10万円10〜20万円20〜40万円 ※造り付けは別途
ベッドフレーム+マットレス(2台)10〜20万円20〜40万円50〜120万円
カーテン(全窓)5〜15万円15〜25万円30〜60万円
合計目安約60万円約120万円約200万円〜

※家族構成・住宅の広さ・メーカー選択により大きく変動します。収納の造り付けを選ぶ場合は別途ハウスメーカーとの打ち合わせが必要です。

毎日触れるのは、どちらか

家の構造・断熱・耐震——これらは確かに重要だ。でも、普段の生活の中で「ああ、断熱が良くて快適だな」と意識する瞬間はどれほどあるか。慣れてしまうと、ほとんど意識しない。

一方、ダイニングテーブルは朝・昼・夜と1日に何度も触れる。ソファには毎日腰を下ろす。チェアに毎日座る。良い家具は使うたびに「買って良かった」と感じさせる。悪い家具は使うたびに「もっといいものにすれば良かった」と思わせる。

▶ 国産無垢材のダイニングテーブルに家族が集まる温かい食卓の写真。飛騨産業またはナガノインテリアの納品事例が理想 ◀
家への100万追加家具への100万追加
全体に占める割合約2〜3%約60〜100%(大きく跳ぶ)
毎日の接触ほぼ意識しない複数回・毎日実感する
満足感のタイミング慣れると気づかない使うたびに感じる
買い替えコスト基本的になし安物は数年で発生する

「家で削って、家具に回す」という発想

家づくりには、人それぞれの優先順位がある。予算の配分も、こだわりたいポイントも、正解は一つではない。

ただ、設計段階でまだ選択の余地がある方に、一度こういう発想を持ってほしい。

家で100万削って、家具の予算に100万回す。

窓が1つ減る代わりに、毎日座るソファが変わる。バルコニーが少し小さくなる代わりに、毎日食事をするダイニングテーブルが変わる。このトレードオフ、案外悪くないかもしれない。もし家具の予算も住宅ローンに組み込めるなら、是非一度検討してはどうだろうか。

家具屋として正直に言うと

60年以上、国産家具を扱ってきた立場から言う。安い家具が「悪い」わけではない。でも、安い家具には安い理由がある。合板の表面材は数年で傷・剥がれが始まり、接合部が緩んでくる。

「どうせ使い捨て」と割り切るなら安い家具でいい。でも新築を機に「長く使えるものを揃えたい」と思うなら、予算の考え方を一度根本から見直してほしい。家具の予算を削ることで生まれる後悔は、意外と長く続く。

まとめ:予算の「配分」を一度疑ってみる

新築にかかる費用の大部分は家本体に向かう。それ自体は当然のことだ。でも、「家具は残った予算でなんとかする」という考え方は、もう少し疑ってみてもいいかもしれない。

家具市場は家と違い、予算の差が「買えるものの質」に直結しやすい。60万と200万では、同じ「家具一式」でも届く世界がまるで違う。そしてその差は、毎日の暮らしの中で実感として積み重なっていく。

家づくりの計画段階で、家具の予算も含めて総額を考える。家の中でどこかを少し削れるなら、その分を家具に回す発想を持つ。それだけで、完成後の暮らしの満足度は大きく変わるかもしれない。

国産家具SALE