ふと気づいたら、4人掛けのダイニングテーブルに2脚だけ椅子を使っていた。残りの2脚は、そのまま置いてある。
子どもが独立してから、ダイニングの風景が変わりました。にぎやかだった食卓が静かになり、テーブルの端のほうはいつも空いている。使わない椅子が「なんとなくそこにある」状態になっている——そんな覚えはないでしょうか。
この記事では、夫婦2人になったタイミングでダイニングを見直すための考え方と、具体的な選択肢を整理します。「買い替えるべきか」「サイズをどう変えるか」「椅子はどうするか」——60年以上国産家具を扱ってきた専門店の視点からお伝えします。
まず、今の状況を3つの問いで確認してみる
ダイニングの見直しを考える前に、今の状況を整理してみましょう。以下の3つの問いに答えるだけで、自分に必要な変化が見えてきます。
| 問い | 確認ポイント |
|---|---|
| ① テーブルのサイズは今に合っているか | 夫婦2人で毎日使うテーブルが、4〜6人用のままになっていないか |
| ② 使わない椅子はどうなっているか | 使っていない椅子が部屋を占有していないか。荷物置きになっていないか |
| ③「いつか使うから」で残しているものはないか | 孫が来るとき・子どもが帰省したときのために、と残しているものの頻度は年に何回か |
「①②③すべてに思い当たる」という方は、ダイニングを見直す時期が来ています。逆に「今のサイズが気に入っていて、夫婦ふたりでゆったり使えている」なら、テーブルはそのままで椅子だけ見直すという選択肢もあります。

「買い替え」の前に、まずできること
ダイニングを見直したいと思ったとき、すぐに「テーブルを買い替える」という結論に飛ばなくていいです。まず試してほしいのが、椅子の数を減らすことです。
4脚の椅子のうち、使っていない2脚を別の部屋に移すか、処分してみてください。それだけでダイニングの空間は驚くほど広くなります。椅子まわりの動線が確保され、掃除もしやすくなる。「テーブルが大きすぎる」と思っていた感覚が、椅子を減らすだけで解消されることは少なくありません。
それでも「やはりテーブル自体が大きすぎる」「部屋の圧迫感が気になる」という場合は、テーブルの買い替えを検討する段階です。
2つの方向性:「小さくする」か「ゆったり使う」か
夫婦2人になったダイニングの見直しには、大きく2つの方向性があります。どちらが正解かではなく、自分たちのライフスタイルに合っているかどうかで選ぶことが大切です。
方向性A:サイズダウンして、空間を取り戻す
大きすぎるテーブルをコンパクトなものに替えることで、リビングダイニング全体に余白が生まれます。「部屋が広くなった」「掃除がしやすくなった」「空気が変わった」——当店でも、サイズダウンをされたお客様からこういった声をよく聞きます。
向いているのはこんな方です。
| ✓ 部屋の圧迫感を何とかしたい |
| ✓ 掃除のしやすさを改善したい |
| ✓ 子どもの帰省・孫の来訪は年に数回で、普段は夫婦2人 |
| ✓ リビングの余白を増やして、過ごしやすい空間にしたい |
方向性B:今のサイズを夫婦2人でゆったり使う
「大きめのテーブルで、ふたりがゆったり向かい合って食事する」というのも、豊かな選択です。新聞を広げる、趣味の作業をする、お茶を飲みながらゆっくり話す——ダイニングテーブルは食事だけの場所ではなく、生活の拠点になります。テーブルのサイズはそのままで、椅子だけを2脚・体に合ったものに替えるだけで、食卓の雰囲気はがらりと変わります。
向いているのはこんな方です。
| ✓ 今のテーブルへの愛着がある |
| ✓ 孫・子どもの帰省が多く、来客対応が頻繁にある |
| ✓ テーブルで読書・趣味・仕事をする時間が多い |
| ✓ サイズより椅子の座り心地に不満がある |

サイズダウンを選ぶ場合:国産テーブルの選び方
夫婦2人に適したサイズとは
1人が食事をするのに必要なスペースは幅60cm×奥行40cmが目安です。対面で2人が快適に使うには、幅120〜130cm×奥行80~85cmが国産メーカーのボリュームゾーンであり、実用的にも扱いやすいサイズです。
| テーブル幅 | 使い方 | 印象 |
|---|---|---|
| 幅100〜110cm | 2人専用でコンパクトに使いたい場合 | 部屋が広く見える。来客時は手狭になりやすい |
| 幅120〜130cm | 夫婦2人がゆったり使い、来客も想定する場合 | 最もバランスが良い。国産メーカーの主流サイズ |
| 幅140cm〜 | 3〜4人用。来客が多い場合 | 2人では広すぎる場合も。今お使いのサイズに近い可能性が高い |
「小さくしすぎて後悔した」というケースで多いのは、幅100cm以下に絞りすぎたパターンです。テーブルの天板の上には食器だけでなく、調味料・急須・果物など日常的に置くものがあります。幅120cmを最低ラインと考えると、実際に使ったときの満足度が高くなります。
丸テーブルという選択肢
四角いテーブルから丸テーブルに替えると、空間の印象が大きく変わります。角がないため部屋の圧迫感が和らぎ、2人の距離が自然に近くなります。「食卓が温かくなった」という感想をよく聞くのが丸テーブルの特徴です。
直径90〜110cmが夫婦2人に向いているサイズで、3〜4人まで対応できます。国産メーカーでも丸テーブルのラインナップは増えており、飛騨産業・ナガノインテリアともに選択肢があります。ただし、壁付け配置には向いていない点は注意が必要です。

「孫が来るとき」の解決策:エクステンション(伸長式)テーブル
「コンパクトにしたいけれど、孫や子どもが帰ってきたときに対応できなくなるのが心配」という声は多くあります。そこで選択肢として知っておいてほしいのが、エクステンション(伸長式)テーブルです。
普段は夫婦2人用のサイズでコンパクトに使い、来客時だけ天板を広げて4〜6人対応にできます。国産の高品質メーカーでもエクステンション対応モデルがあり、木の質感を保ちながらこの機能を実現しています。
| エクステンションのタイプ | 特徴 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| スライド式(引き出しタイプ) | 天板下に収納された板を引き出して広げる。操作が比較的簡単 | 来客頻度が月1〜2回程度ある場合 |
| センター分割式(差し込みタイプ) | 天板の中央を割り開いて、別の板を差し込む。見た目がすっきり | 来客頻度が年数回程度の場合 |
「年に数回の来客のために、毎日大きすぎるテーブルを使い続ける必要はない」というのが、当店からのメッセージです。もしかしたら、孫だけならリビングテーブルで食べてもらう、外食をする。そんなことでも実際は済むかもしれません。
椅子の見直し:テーブルより先に替えるべきかもしれない
当店で50代のお客様からよく相談されるのが、「テーブルはまだ使えるけれど、椅子の座り心地が気になってきた」という声です。
ダイニングチェアは毎日何度も立ち座りをする家具で、体への影響が直接的です。特に50代以降は、以下の点が重要になってきます。
| チェックポイント | 目安・理由 |
|---|---|
| 座面の高さ | 40〜43cmが目安。低すぎると立ち上がり時の膝・腰への負担が大きくなる |
| アームレストの有無 | あると立ち上がりの補助になる。長時間座っても疲れにくい |
| 椅子の重さ | 軽いほど毎日の出し入れがラク。無垢材の国産椅子は軽くて丈夫なものが多い |
| 座面の素材 | 長時間座る場合はファブリック(布)が蒸れにくく快適。張り替えができるタイプなら長く使える |
テーブルはそのままで、椅子だけ2脚を良いものに替えるという選択は、費用を抑えながらダイニングの質を大きく変える方法です。テーブルを丸ごと買い替えるより費用が抑えられ、しかも毎日の体への影響は椅子の方が直接的なため、効果を実感しやすいです。

よくある質問
Q. テーブルを小さくしたら、チェアとのサイズが合わなくなりますか?
テーブルとチェアは、高さの組み合わせが重要です。一般的なダイニングテーブルの高さは70〜72cmで、チェアの座面高さは40〜43cmが標準的な組み合わせになります。新しくテーブルを選ぶ際に、今お使いのチェアとの高さを確認してからご購入いただくと失敗が少ないです。LINEでご相談いただければ、持っているチェアとの相性もご確認できます。
Q. 丸テーブルは4人で使えますか?
直径90〜110cmの丸テーブルであれば、3〜4人で使用できます。ただし、角テーブルの4人掛けより天板のスペースは狭くなるため、料理をたくさん並べる場合は注意が必要です。「普段は夫婦2人でゆったり、たまに3〜4人で使う」という頻度なら丸テーブルは十分実用的です。孫の帰省などで5人以上になる機会がある場合は、エクステンション対応の角テーブルの方が向いています。
Q. 国産のダイニングテーブルの価格はどのくらいですか?
飛騨産業・ナガノインテリアのダイニングテーブル(幅120〜130cm)は、樹種・脚のデザイン・塗装によって異なりますが、15万円台〜20万円台が目安です。チェアは1脚5万〜10万円台が中心です。当店では特別SALEを実施しており、通常より抑えた価格でご提案しています。具体的な見積もりはLINEでお気軽にご相談ください。
まとめ
夫婦2人になったダイニングの見直しは、「何かを諦める」ことではありません。子育て優先だった暮らしから、自分たちのための暮らしへ切り替えるタイミングです。
テーブルを小さくして部屋に余白を作るのも、今のサイズでゆったり使うために椅子を良いものに替えるのも、どちらも正解です。大切なのは、「今の自分たちの暮らしに何が合っているか」を基準に選ぶことです。
60年以上、地元・飛騨高山で家具と向き合ってきた当店では、サイズやメーカー選びからLINEでご相談いただけます。「こういう状況なんだけど、どうすればいいか」という段階でも、お気軽にご連絡ください。

