家具キノクニヤ店長
この記事では、両メーカーの共通点や違い、価格帯、得意家具を比較し、お客様の家具選びの参考になる情報をお届けします。
飛騨産業とナガノインテリアの共通点と違い
まず、どちらも当店の人気メーカーであり、日本を代表する家具メーカーです。どちらも素晴らしいメーカーですので優劣というよりは共通点や特徴の違いをご紹介できたらと思っています。
共通点:飛騨産業もナガノインテリアも天然木を贅沢に使用
どちらのメーカーも木製家具、とくに無垢材を贅沢使った家具が得意なメーカーです。
長く使える品質
丈夫で修理も可能なため、長期間愛用できる家具を提供。どちらも一生モノの家具にふさわしい高品質な家具です。
自然の温もりと風合い
両社とも厳選された無垢材を使用し、木材の美しさや手触りを最大限に活かしています。
椅子を中心とした総合家具メーカー
家具作りで一番難しい椅子を得意とした総合家具メーカーです。椅子の種類も多く、テーブル、ソファ、収納家具と幅広い品ぞろえです。飛騨産業の方がベッドフレームがあり、少しだけラインナップが多いですが、どちらも遜色ありありません。
受注生産のセミオーダー
どちらも注文後に家具を製造します。納期は40日程度。テーブルのサイズや家具の塗装色、張り布の種類などセミオーダーが可能です。どちらも色々なオーダーがありますが、ナガノインテリアの方が少しだけ、カスタマイズの幅が広いです。
飛騨産業とナガノインテリアの違い
項目 | 飛騨産業 | ナガノインテリア |
---|---|---|
樹種 | 3種類(ホワイトオーク、ウォールナット、ビーチ) | 5種類(レッドオーク、ウォールナット、ホワイトオーク、ブラックチェリー、ハードメープル) |
カスタマイズ性 | 標準的なセミオーダー | かなり高いセミオーダー |
本社 | 岐阜県高山市 | 福岡県朝倉市 |
ショールーム展開 | 全国主要都市 | 全国主要都市 |
価格帯 | 国産家具の中~高価格帯 | 国産家具の中価格帯 |
デザイン性 | 高い デザイナーコラボが多い | 高い |
どちらも高品質で、デザイン性も高いので違いが実はあまりないのですが、その中でも大きな違いなのが樹種とカスタマイズ性です。ナガノインテリアは定番のホワイトオーク、ウォルナット以外に、メープル、ブラックチェリー、レッドオークが選べるのが魅力的です。特に最近はホワイトオークが効果なため、同じオーク系のレッドオークがあることで価格がやや低く抑えられます。
カスタマイズに関してはどちらも受注生産なので高いのですが、ナガノインテリアはソファの幅や奥行、高さなど痒いところまでサイズオーダーが可能です。価格帯に関しては次の章で説明します。
価格帯の比較
先ほどの章でも触れましたが、価格はどちらも国産、天然木家具なのでそれ相応に、高い部類に入ります。ただ、色んな国産家具を見てきましたが、品質に対する価格で考えるとどちらもコスパは高い家具メーカーで、メーカーさんの努力がとても感じられます。それでも比較するとナガノインテリアの方が少し安い(コスパも高い)と言えます。またその理由もご紹介します。
ダイニングテーブルの比較
比較しやすいのがデザイン性の差がでにくいダイニングテーブルです。どちらもセミオーダーのシリーズがあるので、代表的な4本脚で、サイズは160センチ×90㎝で比較します。
サイズ | 樹種 | 飛騨産業 | ナガノインテリア |
---|---|---|---|
160×90 | ホワイトオーク | 244,200円 | 235,400円 |
160×90 | ウォールナット | 314,600円 | 235,400円 |
160×90 | ビーチ/レッドオーク | 181,500円 | 180,400円 |
180×90 | ホワイトオーク | 266,200円 | 246,400円 |
180×90 | ウォールナット | 337,700円 | 246,400円 |
180×90 | ビーチ/レッドオーク | 220,000円 | 188,100円 |
ホワイトオークは価格差がほぼありませんが、大きな違いはウォールナットの価格です。ウォールナットだとナガノインテリアの方が安いのが特徴です。
そしてもう1点、重要なのが飛騨産業はビーチ材が安く、ナガノインテリアはレッドオークが安いという点です。オーク系で探している場合はナガノインテリアのレッドオークがグッと安価に抑えられます。どちらも樹種の表情の特徴があり好みになりますが、2樹種は比較的安い値段で買うことが可能です。
テーブルの脚の形状によって価格が変わりますので具体的に気になる方はご相談ください。(※2024年11月の価格)
あと意外と盲点なのが天板の厚さが違うことです。飛騨産業は天板の厚さ30mm 、ナガノインテリアは27mmと飛騨産業のほうが10%ほど厚いのです。わずかな差ですが、この差が意外と見た目にも影響しますし、当然、原価も高くなります。(どちらのメーカーもさらに分厚いタイプもあります)
定番の椅子の比較
比較するのが難しいのが椅子です。椅子と一言に行ってもデザインや使っている木材の量などが千差万別なので一概に価格比較ができませんが、参考程度に見て頂ければと思います。飛騨産業は人気のCRESCENT、SEOTO-EX、そして比較的カジュアルなYURURI,TUGUMIの価格です。
【飛騨産業の椅子】
品番 | シリーズ | 価格(税込) |
---|---|---|
SG261A | CRESCENT アームチェア ホワイトオーク | 99,000円 |
SG261AU | CRESCENT アームチェア ウォールナット | 112,200円 |
KX250AN2 | SEOTO-EX セミアーム ホワイトオーク (C) | 105,600円 |
KX250AU2 | SEOTO-EX セミアーム ウォールナット (C) | 118,800円 |
SL221AN | YURURI セミアーム ホワイトオーク | 78,100円 |
VZ213N | TUGUMI チェア ホワイトオーク | 50,600円 |
【ナガノインテリアの椅子】
品番 | 樹種 | 価格(税込) |
---|---|---|
DC354 | アームチェア 張座ランク2 レッドオーク | 56,100円 |
DC354 | アームチェア 張座ランク2 ウォルナット | 66,000円 |
DC341 | アームチェア 回転 ウォルナット/レッドオーク | 63,800円 |
DC355 | アームチェア 張座ランク2 レッドオーク | 50,600円 |
DC355 | アームチェア 張座ランク2 ウォルナット | 59,400円 |
DC352 | アームチェア レッドオーク | 49,500円 |
ナガノインテリアはウォルナット、ホワイトオークブラックチェリーが全て同じ値段です。全体的に5万~6万前後の椅子が多く、金額だけみると飛騨産業よりも安価です。座面が布張りの椅子が多く、飛騨産業よりもシンプルなデザインが多いというのも値段が抑えられている理由です。
ソファも椅子同様にデザイン性が高いので単純な価格比較は割愛しますが、ややナガノインテリアの方が価格帯は低いです。気になる方は是非お問合せください。
メーカーを組み合わせる提案
飛騨産業とナガノインテリアは、樹種が同じであれば組み合わせても統一感を損なうことなく、コーディネートが可能です。同じウォールナットやホワイトオークといった樹種を選び、さらに塗装色を揃えることで、違うメーカーの家具同士でも違和感のない仕上がりになります。
また、テイストを合わせることで、部屋全体に統一感を持たせつつ、それぞれのメーカーの特徴を最大限に活かすことができます。例えば、飛騨産業のCRESCENTチェアやSEOTOチェアのような独自のデザインをダイニングに取り入れつつ、ナガノインテリアのシンプルで洗練されたテーブルを組み合わせれば、上質でモダンな空間を作ることができます。
組み合わせ例:
テーブルはナガノインテリア、椅子は飛騨産業
ナガノインテリアのシンプルでスタイリッシュなテーブルと、飛騨産業の曲線美が際立つ椅子を組み合わせることで、上品で個性的なダイニング空間を演出します。
ダイニングセットは飛騨産業、ソファはナガノインテリア
ダイニングテーブルや椅子には、飛騨産業が誇る厚みのある天板と独自性の高いデザインを選び、リビングにはナガノインテリアのカスタマイズ性に富んだソファを配置することで、使いやすさと統一感を両立します。
家具選びでは、必ずしも全てを一つのメーカーで揃える必要はありません。予算や好みに応じて柔軟に考えることで、より満足度の高いコーディネートが実現できます。ただし、樹種や塗装色が異なると統一感が損なわれる可能性があるため、事前にショールームなどで実物を確認し、色味や質感を揃えることをおすすめします。
最後に
飛騨産業とナガノインテリアは、どちらも天然木を活かした高品質な家具を提供するメーカーです。比較を通じて、自分の好みや用途に合った家具を選んでいただければと思います。また、組み合わせることで新しい魅力を引き出す選択肢もおすすめです。
ぜひショールームで実物を見て、両メーカーの違いや魅力を体感してください。
※2024年12月現在の価格です。価格は変更となる場合がございます。