伝説的な家具デザイナーで、今もなお現役のカイ・クリスチャンセン。そんなカイ・クリスチャンセンさんが惚れ込み、名作を復刻し、ライセンス製造したり、新作を作っているのが宮崎椅子製作所。
ヴィンテージもいいけど、長く使うならやっぱり新品を買うのもいいですよね。
カイ・クリスチャンセンと宮崎椅子製作所
1929年 デンマーク生まれのデザイナー、カイ・クリスチャンセン。カイさんがデザインした名作椅子「No.42」と、ソファ「Paper Knifeシリーズ」の復刻生産を宮崎椅子製作所が行っております。復刻生産とはデザインのライセンスを正式に宮崎椅子製作所が持ち制作している、間違いのないホンモノです。両社の交流は復刻をすすめた2008年から始まり、製品チェックのためにカイさんは何度も工場へ訪れました。
ヴィンテージと宮崎椅子製作所で作る新品の違い
北欧家具のヴィンテージ家具店にいくと必ずと言っていいほど置いてあるのがカイ・クリスチャンセンの「No.42」。最初に作っていた会社はデンマークの「Schou Andersen Mobelfabrik」(スコウアンダーセンモベルファブリック社)。作るのが難しいこともあり、その後、何度か会社が変わり、一時は製造が完全に止まっていました。
それが何と日本の徳島県の宮崎椅子製作所が正式に認められ、製造がスタートしたのです。今、「No.42」を作る会社は世界で宮崎椅子製作所しかありません。
ヴィンテージと宮崎椅子製作所が作るものは基本的にはどちらもカイ・クリスチャンセンが認めた本物です。違いといえば、作られた年月と会社が違うということだけです。また宮崎椅子が制作したものには刻印が入ります。カイクリスチャンセンが認めたという刻印と宮崎椅子が制作したという2種類の刻印。
人気の椅子ですのでヴィンテージには偽物が多いこともあり、宮崎椅子製作所のものであれば安心して使うことができるのは利点かもしれません。
宮崎椅子製作所が作るカイ・クリスチャンセンの商品
no.42から始まった宮崎椅子製作所のカイ・クリスチャンセンの商品作りですが、商品は少しずつ増えてきました。
椅子
No.42に次いで人気なのがUNIシリーズです。こちらは元々あった「#4110」を復刻し、その後2017年に宮崎椅子製作所からアーム付きが発売となりました。シンプルながらもヴィンテージでも人気の高い「UNI-Senior / #4110」。本当にシンプルな椅子なのですが脚のフォルムや背もたれの美しさなどカイ自身も「私がデザインした椅子の中で最も美しい椅子の1つ」というだけの椅子です。
UNI-Senior を4脚並べたときの美しさは必見です。
ダイニングテーブル Universe table / UNI-Dining Table
ダイニングテーブルはUniverse diningで2種類。2023年に待望の四角が加わりました。シンプルながらも脚や天板側面の美しさが人気です。no.42やUNIシリーズとの相性が抜群です。
UNI-Dining Tableは幅がW1100からあり、2人または壁付けで3人で囲むのにちょうどいいサイズです。現代の住宅事情にも合わせてデザインされてダイニングテーブルです。
Universe tableも丸テーブルでも直径120センチのタイプのものは脚間に椅子が2脚入り、6人でも座りやすいように脚の位置が工夫されたタイプのものがあります。
ソファPaper Knife sofa
ナイフをモチーフにしたアームの形状がネーミングの由来になっているソファです。2008年より宮崎椅子製作所が復刻生産。細身の美しいフレームが印象的です。当店ではブラックチェリーと濃紺のトラス生地で展示をしてあります。シリーズのセンターテーブルも人気です。
クッションの下のバネはヴィンテージと同じワイヤースプリングです。本国のデンマークから取り寄せて作っているようです。ワイヤーの交換も可能です。
軽快で美しいデザインに目を奪われますが、座ってみると絶妙な角度と座面の硬さに座り心地の良さ、アームの手触りの良さに気が付きます。国産の木製ソファの重厚な無垢材を使った感じとは一味違う雰囲気があります。特に側面からの線の細さやディテールの美しさは必見です。
最後に
世界中にファンが多い、カイ・クリスチャンセン。復刻された宮崎椅子製作所が作る椅子のクォリティの高さから、今では欧米への輸出が非常に増えているそうです。今も作っている、名作家具。是非、気になる方はご検討ください。