家具キノクニヤ店長
ナガノインテリアとマスターウォールの基本情報
どちらも国産・受注生産にこだわった家具メーカーです。ブランドの成り立ちや産地が異なるため、家具のキャラクターも大きく違います。
| ナガノインテリア | マスターウォール | |
|---|---|---|
| 本社所在地 | 福岡県朝倉市 | 岡山県浅口郡里庄町 |
| 創業・設立 | 1946年創業 | 1961年創業 |
| 生産体制 | 自社工場で一貫生産(完全国内生産) | 自社工場で一貫生産(完全国内生産) |
| コンセプト | Think Basic — 使い手のためのベーシック | 100年後のアンティーク家具へ |
| 扱う樹種 | ウォールナット・ホワイトオーク・レッドオーク・ブラックチェリー・メープル(5樹種) | ウォールナット専業(一部で北海道産ナラも) |
| ショールーム | 直営ショールーム・ショップが全国にあり | 直営ショールーム・ショップが全国にあり |
共通点 — 両社に共通するこだわり
比較する前に、まず2メーカーに共通するポイントを押さえておきます。どちらも日本を代表する国産の家具メーカーであることは間違いありません。
① 無垢材へのこだわり
両社ともテーブル・チェアの天板・フレームに無垢材を使用しています。集成材や突板ではなく、木そのものの質感と強度を活かした家具づくりをしている点は共通です。ウォールナットに限れば、どちらも節や白太の入りを厳選した上質な材を使っており、経年とともに色が深まる変化を楽しめます。

② 受注生産・完全国内生産
どちらも注文を受けてから製造する受注生産方式で、すべて国内の自社工場で完結しています。在庫を持たないぶん納期はかかりますが(目安は6〜8週間)、サイズや仕様を自分好みに指定できるのが強みです。大量生産品とは根本的に異なる、一台一台の家具づくりに向き合っているメーカーです。

③ 長く使える設計 — メンテナンスと経年変化
オイル仕上げを選べば自宅でのメンテナンスが可能で、傷がついても補修しながら使い続けられます。ウォールナットは使い込むほど色が落ち着いて深みが増す樹種で、10年・20年と使うことで「自分の家具」になっていく感覚があります。買い替えを前提とせず、長く愛着を持って使うという価値観が、両社に共通する設計思想です。
ナガノインテリアの特徴
1946年創業、福岡県朝倉市の家具メーカー。「Think Basic」をコンセプトに、使い手が自由に選べるセミオーダーの選択肢の多さで知られています。
最大の強みはカスタマイズの自由度です。ダイニングテーブルひとつとっても、脚のデザインが12種類、天板の面形状が9種類、樹種が5種類から選べます。国産家具メーカーの中でこれほどの選択肢を持つメーカーはほかにほぼありません。ウォールナット以外にもホワイトオーク・レッドオーク・ブラックチェリー・メープルから選べるため、部屋のテイストや椅子との組み合わせに合わせて素材から選べるのも特徴です。
デザイン面ではグッドデザイン賞の受賞歴も多く、シンプルでいて飽きのこないラインが評価されています。ハの字脚やエックス脚など、脚のデザインだけでテーブルの印象が大きく変わるため、インテリアの方向性に合わせた選び方ができます。

マスターウォールの代名詞のようなシンプルで、黒アイアン脚のダイニングテーブルも取り扱いが可能で、テーブル面形状や脚などいくつものバリエーションから選ぶことが可能です。
マスターウォールの特徴
岡山県のAKASE株式会社が立ち上げたブランド。「100年後のアンティーク家具へ」をコンセプトに、ウォールナット無垢材に特化した家具を展開しています。

最大の特徴は素材グレードへの徹底したこだわりです。北米産ブラックウォールナットの中でも、FASと呼ばれる最高格付けをさらに上回る独自基準「マスターグレード」を設定し、節も白太もほぼ入らない木目の美しい材だけを使用しています。使い込むほど深みが増す、ウォールナット本来の表情を最大限に引き出した家具を求める人向けのブランドです。

出典:https://www.masterwal.jp/shop/default.aspx
デザインはモダンでシック。代名詞の「ワイルドウッド」はウォールナット無垢の天板にスチール脚を組み合わせたシンプルな構成で、1999年の発売以来ロングセラーを続けています。直営ショールームでの体験販売に力を入れており、実際に家具に触れて確かめながら選べる環境が整っています。
ウォールナットで比較する価格帯
ウォールナット・ファブリック張り(スタンダードグレード)で比較します。張地ランクや仕様変更で価格は変わりますので、あくまで参考値としてご覧ください。
| 品目 | ナガノインテリア | マスターウォール |
|---|---|---|
| ダイニングテーブル(幅160cm) | DT614 約255,000円〜(税込) | ワイルドウッド 約300,000円〜(税込) |
| ダイニングチェア(セミアーム) | DC354 約68,000円〜(税込) | UC2-B 約79,000円〜(税込) |
| ソファ 3人掛け(幅180cm前後) | LC034-3M 268,600円+税(約295,000円) | デニッシュ 3シーター180 約40万円〜(税込・ファブリックRANK3) |
どちらも国産家具としては一流ブランドの部類に入りますが、テーブル・チェア・ソファすべてにおいてナガノインテリアの方が価格は低めです。価格差は品質の違いというよりは、デザイン、またはブランド力の違いといえるかもしれません。
マスターウォールが独自基準の最高グレード素材にこだわっていることがありますが、ナガノインテリアも最高クラスのウォルナットを使用しています。どちらが優れているというよりも、最終的には見た目や雰囲気など細部の好みの違いといえるかもしれません。
椅子(チェア)について — 座り心地は数字では測れない
価格比較の表では「ナガノが安い」と見えますが、椅子やソファに関しては単純に価格や人気では決められません。
ナガノインテリアの定番DC354は、ハーフアームの使いやすさと幅広い背板の包まれ感が特徴で「いい意味で普通」という評価をよく耳にします。毎日使うダイニングチェアとして、主張しすぎないベーシックさが支持されています。
一方、マスターウォールのUC2-Bは大きくカーブを描く背もたれが特徴的で、見た目のインパクトと座ったときの背中の収まり方が他のチェアとは異なります。どちらが座りやすいかは体格や好みによって完全に異なります。また見た目の好みも大きく分かれます。
実際にショールームや展示店で座り比べることを強くおすすめします。テーブルはサイズと素材で選べますが、椅子だけは体が決めるものです。
結局どちらを選ぶべきか — 家具屋の結論
飛騨高山で60年以上国産家具を扱ってきた立場から、正直にお伝えします。
- 脚のデザインや樹種など、自分なりにカスタマイズして選びたい
- ウォールナット以外の樹種も含めて検討しながら最終的に選びたい
- 価格をある程度抑えつつ、デザイン性と品質を両立したい
- 椅子やソファも含めて、ひとつのメーカーでダイニング・リビングをまとめたい
- ウォールナットと決めていて、素材の純度と木目の美しさを最優先にしたい
- 「100年使える家具」というコンセプトに共感できる
- とにかくマスターウォールの家具に惚れた
- ショールームで実物を見て・触れて確認してから買いたい
- モダン・シックなインテリアにまとめたい
どちらも間違いのない家具です。「ウォールナットに絞って最高の素材を追求したい」ならマスターウォール、「樹種や脚のデザインを含めて自分好みに組み合わせたい」ならナガノインテリアという整理が、多くの方にとって一番わかりやすい判断軸になると思います。または「どちらも良い家具だけど、どっちが良いか判断つかない」という方はどちらの品質も間違いありませんので価格を判断軸にしても良いかと思います。
なお、ナガノインテリアは当店で取り扱っており、見積もり・ご相談を承っています。マスターウォールは現在当店では取り扱いがありませんが、実物を見てから決めたいという方は直営ショールームへの来店をおすすめします。
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