家具キノクニヤ店長
猫がいるからダイニングも妥協しなければ、は思い込みです。素材と形状を正しく選べば、猫がいても長く使えるダイニングは作れます。
猫がダイニングに与える3つの悩み
猫がいる家庭のダイニングの悩みは、大きく3つに分かれます。
① チェアの脚への爪とぎ——最も多い悩みです。猫は垂直な面に立ち上がって爪をとぐ習性があり、ダイニングチェアの脚はちょうどいい高さの標的になりやすい。
② 座面生地への爪とぎ・抜け毛・嘔吐——座面はファブリックが多く、爪が引っかかりやすい素材だと傷みやすい。猫はソファだけでなく椅子の上でもくつろぐため、抜け毛や嘔吐の汚れも起きやすい。
③ テーブル天板への傷・汚れ——猫がテーブルに飛び乗る際や歩くときに爪が天板に引っかかり傷がつく。また食べこぼしをなめることもあるため、汚れへの対処のしやすさも重要です。
この3つは対策の方向性がそれぞれ異なります。順に解説します。
ダイニングチェアの選び方
① 座面の生地——爪とぎに強く汚れに対処しやすいものを
チェアの座面もソファと同じく、爪が引っかかりにくい生地を選ぶことが基本です。スエード調の人工皮革「ディナミカ」や、ナガノインテリアのスクラッチフリー生地「AF83*シリーズ」は、密度が高く爪が絡みにくく汚れも落としやすい。

そして国産チェアの大きな強みは、座面の張り替えができることです。宮崎椅子製作所やイバタインテリアは張り地を選べる商品が多く、傷んでもチェアごと買い替えず座面だけ張り替えられる。10年・20年と使い続けられる設計は、猫がいる家庭にとって特に価値があります。
② 脚の素材——爪とぎの標的になりやすいのは
チェアの脚は木製が多く、猫の爪とぎの標的になりやすい場所です。ただし無垢材の脚であれば、傷がついても削って再塗装・オイル仕上げで補修できます。「傷をつけられたら終わり」ではなく、「直せる素材」として選ぶ視点が国産無垢家具の強みです。
脚の形状も影響します。細い脚より太め・丸みのある脚の方が爪がかかりにくい傾向があります。購入前に脚の太さと形状も確認しておくとよいでしょう。
③ アームレスチェアは猫にとって居心地が良い
アームレスチェア(肘なし)は、猫が自由に飛び乗りやすく自然と定位置になりやすい。「猫が楽しく使える家具」という視点で、ペットフレンドリーな選択肢として積極的に推せます。

猫が座面に乗ることで汚れや抜け毛はつきやすくなりますが、それは①の生地選びでカバーできます。アームありが好みであれば選べばいい。ただ猫との暮らしを前提にするなら、アームレスは自然と猫も人も使いやすいダイニングになります。
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ダイニングテーブルの脚——形状と素材で変わること
① 木製の脚
チェアと同様に爪とぎの標的になりうる素材ですが、テーブルの脚はチェアより太いことが多く、実際の被害は限定的なケースが多い。無垢材の脚であれば傷がついても補修できます。
② アイアン脚——猫視点で正直に強い素材
金属は爪がひっかからないため、爪とぎの標的になりにくい。猫がいる家庭に正直向いている素材です。ナガノインテリアでは無垢材天板+アイアン脚の組み合わせを選べるモデルがあります。木の質感を活かしながら脚への爪とぎリスクを大幅に下げられる、デザインとペット対策を両立した選択肢です。
③ V脚(2本足タイプ)——猫が楽しめる空間が生まれる
天板を2本の脚でV字に支えるタイプは、テーブル下に大きな空間が生まれます。猫が潜り込んで脚の間から顔を出したり、通り抜けたりして遊ぶ場所になりやすい。「猫が楽しめる家具」という視点で選ぶ理由になります。

なお、X脚やH脚など脚が交差・連結するタイプは横桟が入ることがあり、猫が潜り込んで引っかかりやすいため注意が必要です。
ダイニングテーブルの天板——素材と形状の正直な評価
① メラミン天板——猫がいる家庭に正直向いている
メラミン樹脂でコーティングされた天板は、表面が非常に硬く傷がつきにくい。猫が歩いても爪痕が残りにくく、汚れも染み込まないため拭き取りやすい。家具屋として正直に言うと、猫がいる家庭にはメラミン天板は向いている素材です。
ただし傷がついた場合の補修は難しく、木の質感・経年変化は楽しめません。
② 無垢材(オイル仕上げ)——傷はつくが直せる
猫が着地する際の爪や、歩行時の引っかきで傷はつきやすい。ただし無垢材のオイル仕上げであれば、傷がついた部分を削って再オイルすることで補修できます。「傷がつかない」ではなく「傷がついても直せる」という考え方で選ぶなら、長く使える選択肢です。

木の温もりと経年変化を楽しみながら、猫との暮らしの痕跡も含めて「自分の家具」にしていくという価値観に合う素材です。
③ 無垢材(ウレタン塗装)——中間的な選択肢
表面にウレタン樹脂の塗膜があるため、オイル仕上げより傷がつきにくく汚れも弾きやすい。ただし深い傷がついた場合の補修はオイル仕上げより難しく、削って塗り直すことができません。木の質感を活かしつつ多少の傷対策をしたい場合の中間的な選択肢です。
④ 天板の角の形状——R加工があると安心
猫がテーブルに飛び乗る際、勢いがついて天板の角に頭や体をぶつけることがあります。直角の鋭い角より、R加工(丸み)が施された天板の方が怪我のリスクが下がります。ナガノインテリアは天板の面形状を複数から選べるため、R加工の天板を選択できます。
専門店として提案できること
ナガノインテリアは天板の素材・形状・面の丸み・脚のデザインをセミオーダーで選べます。猫がいる家庭であれば「無垢材天板×アイアン脚×R加工×アームレスチェア×ペット対応生地」という組み合わせで、ダイニング全体をペット視点で設計できます。
「猫がいるからダイニングは妥協する」のではなく、「猫がいるからこそ、長く使える家具をきちんと選ぶ」。その選び方を、当店はLINEやメールでご相談いただければ具体的にご提案できます。
よくある質問
Q. 猫に椅子の脚を爪とぎされています。直せますか?
無垢材の脚であれば、削って再塗装・オイル仕上げで補修できます。傷の深さによりますが、専門店や家具修理業者に相談することで対応できるケースが多いです。今後の爪とぎ対策としては、脚が太め・丸みのあるデザインに変えるか、専用の爪とぎグッズを脚の近くに置いて誘導するのが効果的です。
Q. テーブル天板はメラミンと無垢材どちらがいいですか?
傷がつきにくく汚れに強いという意味では、メラミン天板の方が猫がいる家庭に向いています。一方、木の質感や経年変化を楽しみたい、傷がついても補修しながら長く使いたいという方には無垢材(オイル仕上げ)がおすすめです。どちらが正解かより、何を優先するかで選んでください。ご相談いただければ具体的にご提案します。
Q. ダイニングチェアの座面生地は何を選べばいいですか?
爪が引っかかりにくく汚れに強い生地がおすすめです。スエード調の人工皮革「ディナミカ」はひっかきに強く防汚性に優れ、ナガノインテリアの「AF83*シリーズ」はスクラッチフリー×ウォッシャブルで洗えて丈夫です。また国産チェアは座面の張り替えができるものが多いため、傷んだ場合も張り替えで対応できます。猫の種類や気になる悩みをお伝えいただければ具体的にご提案します。






